東京カレンダー・コラボ!ワインと楽しむミステリー小説
2016/12/08

美人探偵・貴崎桜子の事件簿 Vol.4

Vol.4:貴崎桜子の事件簿:女がコートを脱いだとき、男は歪んだ愛情を暴露する

大好評の東京カレンダーとワインすき!のコラボレーション企画!
これは美人探偵・貴崎桜子と一緒にあなたが主人公となり、謎を解きながら読み進めていく物語。

毎回出てくる謎は、「リアル脱出ゲーム」を手掛ける「SCRAP」の監修。
謎を解いて回答欄に正しい解除コードを入力した場合のみ、続きを読むことができる!そしてその先には、更なる謎が待ち受けている……!?
謎の難易度は、回を重ねる毎に上がっていくので、徐々に肩慣らしをして読み進めていただきたい!

気になるアノ人と一緒に謎を解いて、スマートな自分をアピールしてみては?

これまでのあらすじ

私が想いを寄せている謎の美女・桜子。彼女とデートすると、なぜか謎に遭遇してしまう。
これまでのデートでも難解な謎に遭遇するも、謎解きが好きな彼女を振り向かせるためなんとか答えを導く事に成功してきた。

前回のデートで銀座のキャビアバーの美人ソムリエ・マミが失踪した事を知らされたが、見事に謎を解き『アドニスタ』というレストラン名を導き出した。

早速『アドニスタ』へ行く事にした私と桜子。ここではどんな謎が待ち受けているのか……?



 

『アドニスタ』での私の対応次第で、桜子が今夜泊まるホテルを教えてくれると言われて、私は桜子の手を引いて、急いで『アドニスタ』へ向かうことにした。

銀座でタクシーをつかまえ、桜子と一緒に乗り込み向かったのは六本木。

『アドニスタ』は六本木交差点から歩いて数分の場所にあった。私たちは早速店に入ると、迎え入れてくれたスタッフに聞いた。

「こちらのオーナーは、今日はお店にいらっしゃいますか?」

つい早口で聞いてしまい、スタッフの男性から不審な目を向けられてしまった。

私は慌てて「いや実は……」と事情を説明しようとすると、桜子から腕を掴まれ制止されてしまった。

「急にごめんなさいね。オーナーにはソムリエのマミさんの件で伺ったとお伝えていただければ、おわかりいただけると思うわ」

そう言って桜子はにこりと微笑んだ。スタッフの男性は桜子の美しい微笑に見惚れたまま無言でこくりと頷くと、店の奥へと消えた。その後ろ姿を見ながら、桜子に「うまくやらなきゃ」とウインクされてしまった。

しばらく待っていると、一人の男性が現れた。黒のタイトなスーツをパリッと着こなし、口元には手入れされた髯が上品にたくわえられている。見るからにリッチなジェントルマンという風貌だ。

「やあ、桜子。よく来てくれたね」

オーナーの男は、両手を大きく広げて桜子の顔を見ながら満面の笑みを浮かべていた。桜子の隣に立つ私を一瞥すると、少しだけ顔をしかめたように見えて、彼も桜子を好きであることが容易に察しがついた。

「なんだ、桜子、知り合いなのかい?」

彼が親しげに“桜子”と呼んだものだから、桜子に尋ねたが彼女は肩をすくませながら「覚えがない」と言うのだった。

私は、桜子と奥田と名乗るオーナーとの温度差に違和感を覚えながらも案内されるまま、奥の個室へと進んだ。

個室に入ると、桜子はコートを脱いで艶めく肌をあらわにした。その動作に釘づけの私とオーナーを気にすることもなく、彼女は単刀直入に聞いた。

「ソムリエのマミさんが数日前から失踪しているのはご存知かしら?」

まっすぐ奥田を見つめながら聞くと、彼は右の口角だけをぴくりと持ち上げ、不敵な笑みを浮かべた。

「ええ、知っていますよ。それどころか、『HAL PINOT』でワイングラスが隠されていたのも、カッシェロ・デル・ディアブロのコンセプトショップ『Diablo』で大切な物が隠されていたのも、全て知っています」

「どうしてそれを?!」

いつもは冷静な桜子が、この時ばかりは少しだけ大きな声を出した。大きい瞳をさらに見開き、奥田を睨むように見つめた。対する奥田は、桜子の表情を見て満足そうに微笑むのだった。

「まあ落ち着いて。ディアブロを飲みながらゆっくり話しましょう。桜子、君が一番好きなワインだよね?」

そう言って奥田は席を立ち、数分後にワインを持って戻ってきた。彼は無言のままグラスにワインを注ぎ分け、桜子の目を見つめながら「乾杯」と言った。

明らかになる、男の正体とは・・・

「それで、どうして関係のないあなたが色んな事を知っているのかしら。何より、マミさんの行方を知っているの?彼女は無事なの?」

桜子が早口で尋ねると、彼は涼しい顔をしてさらりと言った。

「マミさんは無事ですよ」

「じゃあどこにいるの?」

「大丈夫。もう家に帰っていますよ。本当です。信じてください」

奥田はやはり桜子の顔を見つめながら言った。私の存在なんて、まるでないものとされているようで、私は不快感を募らせていた。

「あなたは何者なの?」

「私は、君を愛する男の一人だよ。今までの謎解きは楽しんでくれたかな?」

「まさか、すべてあなたが仕組んでいたの?」

桜子が鋭い瞳で問いかけると、彼は無言のままニヤリと笑って頷いた。

「どうして……」

「私は、キャビアバーで初めて君を見た時から、君に夢中になっていた。君が謎解きが好きだってマミさんと話していたから、君が楽しめるよういろんな謎を準備したんだよ。今回だってマミさんに頭を下げて協力してもらったんだ。そう、全ては桜子、君を楽しませるための私からの愛情だよ」

「なんだって……!?」

思わず私は声を荒げてしまった。なんて歪んだ男だ。桜子も眉間にしわを寄せて奥田を睨んでいる。

「多くの人に迷惑をかけておいて、なんて勝手な男なの。それに今までの謎なんて簡単すぎるのよ」

―謎へのダメ出しをきっちり入れてくるなんて、さすがだね桜子。僕には十分難しかったけど……。

「だから今度は私が謎を出すわ。それも、今まで秘密にしていた私の年齢についての謎よ。特別に教えて上げるわ。どちらが先にこの謎を解けるか、勝負してみて?」

彼女は私と奥田に挑戦的な目を向けてきた。

これは、男同士の負けられない戦いだ。奥田と目が合い、彼も同じ事を考えている事が伺えた。

難易度★★★☆☆

謎が解けたら下の回答欄に正しい解除コードを入力し、解除!ボタンを押そう!
正解すれば、続きを読むことができる!

どうしても謎が解けないときは、ヒントを確認しよう!ヒントはこちら

答えは12月10日(土)に東京カレンダーtwitterアカウントで公開予定です。

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