
こんにちは。 最近、お友達とレストランに行くたびに、「ワインを選んで」と言われてしまう押切もえです(笑)。
しかし・・・! 勉強の甲斐あって、食事と相性のよいワインは、何とかワインリストから探せるようになったかな? と思うのですが、食前に飲むワインや、食事の最後にもう一杯、となると、もうお手上げ(涙)。
そこで、今回は、「食事の前後に飲むワインの楽しみ方」をテーマに、料理ならぬ、会話や雰囲気を引き立てるためのワイン選びについて、教えていただきたいと思います。
ワインはもともと、相性のよい料理と組み合わせることによって、お互いの味を高めあうという、他のお酒にはマネのできない特長を持っていますが、食前に適したワインは、胃を適度に刺激して食欲を増進し、食後にぴったりのワインは、消化を促し、さらに気分をリフレッシュさせて会話を弾ませる、「名脇役」の役割も果たしてくれるのだそうです。
とくに食事をゆっくり楽しみたいときは、食前酒や食後酒にも気を配ってみると、ワインの思わぬ効果にびっくり! 食後酒は、実際にデザートとのマッチングも試してみましたよ♪
みなさんも、それぞれの役割や、自分の好みに合った食前酒・食後酒を上手に選んで、ぜいたくな時間を過ごしてみませんか?

今日は、料理だけでなく会話も引き立ててくれる、食前・食後のワインについて教えていただきたいと思います。よろしくお願いします。
わかりました。日本では、食前酒・食後酒といっても、ややなじみが薄いですが、西洋の文化圏では、食事をより楽しくするものとして重要な位置を占めています。一般的には、食前酒は食欲増進を目的として、スッキリとした爽やかなワインを、食後酒には消化促進と気分転換を兼ねて、アルコールが高めのものや甘みの強いものを選びます。どちらにも共通しているのは、「会話を楽しむ」という目的を持っていること。
まずは、タイプの違う3種類の食前酒をテイスティングしていただこうと思いますが、普段、もえちゃんは、食前に何を飲まれますか?
食前酒だと、やっぱりシャンパーニュなどのスパークリングワインが多いですね。泡で胃に刺激を与えて、「よし、食べるぞ!」って、食事を楽しむモードに入るんです(笑)。
そうですね。スターターとしては、スパークリングワインのほかに、ドライシェリーやミモザ・ベリーニなどのカクテルがポピュラーです。あとは、辛口の白ワイン。
えー? 白ワインも食前酒になるんですか?
はい。胃液の分泌を促すのに、酸味や苦味を含む辛口タイプのワインもおすすめです。さらに、スパークリングワインや辛口の白ワインのいいところは、そのまま食事に移行できるという特徴を持っていることです。食前酒「=アペリティフ」を飲みながら、「今日は何を食べようか?」と考えるのも楽しいですね。
フランス語の「アペリティフ」は、「アペリーレ=開始する」というラテン語が語源と聞いたことがあります。これが、イタリア語になると、「アペリティーボ」。実は、以前、イタリアへ行ったとき、アペリティーボしすぎて、前菜でお腹がいっぱいになっちゃったことが(笑)。
食前酒の飲みすぎには、くれぐれも注意しましょう(笑)。
では、1本目のアペリティフから。辛口タイプのシャンパーニュ、『ポメリー ブリュット・ロワイヤル』です。ポメリーは、フランス・シャンパーニュ地方のランスにある大手メゾンのひとつで、もともと甘口シャンパーニュが多かった中で、マダム・ポメリーが初めて辛口タイプを造り、それから世界中に辛口シャンパーニュが広まったことで知られています。
早速、テイスティングしてみましょう。
色は、ゴールドのようなイエロー。キラキラと輝いています。
そして、きめ細やかな泡がスーッと表面に立ちのぼって、そのまま消えずにグラスの淵をまわっていますね。こういう、持続するきめ細かい泡がいいシャンパーニュの証です。
香りもすっきりとして、爽やかですね。では、いただいてみます。
う~ん、ふくよかな辛口ですね。口当たりが柔らかくて、かぐわしい香りとちょうどマッチしています。口に入れたときにシュッとはじける泡も心地いいです。
スパークリングワインでも、炭酸がきつすぎたり、酸味が鋭く舌を刺してくるものがありますが、口当たりがソフトで上品なのは、ポメリーの特徴のひとつといえますね。さて、シャンパーニュは3つのブドウ品種を使って造られますが、その品種とは何か、わかりますか?
これはまかせてください(笑)! シャルドネ、ピノ・ノワール、ピノ・ムニエ。
正解。シャルドネは、爽やかな酸味、きりっとした味わいが特徴で、シャルドネだけで造るブラン・ド・ブランは、本当にキレのいい、辛口のシャンパーニュですが、そこに、黒ブドウ品種であるピノ・ムニエとピノ・ノワールをプラスすることによって、ふくよかな味わいになるんですね。ポメリーは、その3種を3分の1ずつ使っています。
それで爽やかなだけじゃなく、エレガントでリッチな味わいになるんですね。飲み飽きないおいしさで、食事を通して楽しめるというのもうなずけます。

シェロー・カレ ラ・グリフ・ベルナール・シェロー
ミュスカデ・セーヴル・エ・メーヌ シュール・リー![]()
では、2本目にいきましょう。次は、フランスの白ワイン、『シェロー・カレ ミュスカデ・セーヴル・エ・メーヌ シュール・リー ラ・グリフ・ベルナール・シェロー
』2008年です。ちょっと舌をかみそうな名前ですが(笑)、要は、シェロー・カレ社の、ミュスカデワイン。シュール・リーという独特の製法で造られています。
爽やかな酸を持った、フレッシュでフルーティな辛口ワインで、白身魚のカルパッチョや、軽い前菜とよく合います。まず、香りからいきましょうか。
レモンやライムのような、爽やかな柑橘系の香りと、青々とした芝生のようなイメージです。これは食欲を増しそう。
味はどうですか?
わ、すごくドライ! びっくりしました。酸が際立っているというか、舌をピリッと刺激する感じです。でも、コクがありますね。あと、ちょっと苦味を感じます。柑橘系のフルーツの果皮みたいな。
鋭いですね。最後に舌に残る、そのちょっとした苦味も、食欲増進のポイントです。
また、このワインは、大西洋に注ぐロワール川の河口付近で造られているんですが、ここで獲れるカキやシーフードとの相性は抜群ですよ。
夏の太陽の下で、シーフードとキリリと辛口の白ワイン。いいですね~!
では、食欲を刺激しつつ、何も食べずに次にいきましょう(笑)。
最後はシェリー。ドライシェリーの代名詞ともいえる、スペインの『ゴンザレス・ビアス ティオ・ペペ
』(ティオ・ペペは、「ぺぺおじさん」の意)です。
シェリーというのは、簡単にいうと、醸造の過程でブランデーを添加することで、アルコール度数を高めたワインのことで、このような造り方をするワインを、広く「酒精強化ワイン」と呼びます。また、シェリーは樽の中で寝かせ、「ソレラシステム」という独特な方法で熟成させるのが特徴です。樽を古い順に下から積み上げ、段々に積まれた一番下の樽から毎年3分の1まで抜くことが許されていて、減った分を、今度は上の樽から抜き、徐々にブレンドさせていくんです。だから、味がつねに安定しているんですね。
辛口のドライシェリーは、よく冷やして、白ワイン用のグラスにたっぷり注いで飲むのがおすすめです。さあ、では飲んでみましょう。
シェリー、実は初めてです。ちょっと刺激的な香りですね。でも、味は思ったよりずっとまろやか。辛口なんですが、熟したリンゴのような果実味も感じます。アルコール度数は・・・15度! けっこうあるんですね。
アルコールの高さが気になる方は、トニックウォーターやソーダで割ってカクテルにしてもいいと思います。今日は、ソーダとレモンで割って、氷を浮かべたものを用意しました。こちらもぜひ、味わってみてください。
なるほど~、独特な香りが炭酸とレモンによってやわらぎますね。味の強さがマスキングされるというか、とっても飲みやすい。でも、シェリーのコクやまろやかさはしっかり残っています。冷たくて、爽やかで、夏にもぴったり。これは女性におすすめですね。
それにしても、食欲がどんどん刺激されて、もう止まりませ~ん(笑)。