では引き続き、今度は『ももいろメルロー』をテイスティングしてみましょう。これは、長野県の桔梗ヶ原地区で栽培したメルローを主に、マスカット・ベリーAをバランスよくブレンドした、爽やかではつらつとした辛口のロゼワインです。
まず色から見ていきましょう。色はどうですか?
すごくきれいなピンク色ですね。深みがあって、上品で、優しくて、うっとりします。ラベルもすごく可愛い!
若いので青みもありますが、この輝きを見てください! 本当に美しい色合いです。
本当にきれい。私、この色、すごく好きです!
粘性はどうですか?
さらっとしていますね。
香りはどうでしょう?
実は、テーブルに置かれた瞬間から、ドキドキするような甘い香りがしていました。キャンディみたいな、フルーツガムみたいな、お砂糖を感じるお菓子の香りがします。
では、飲んでみましょう。
あれ・・・何て言ったらいいんでしょう。ダイレクトなしつこさではないけれど、爽やかさの後味にうれしい甘さが残る感じです。甘い香りの中に、ちゃんと酸味もあって、味もしっかりしていますね。深みも苦みもあります。
そうですね。さらにもうちょっと冷やしてキリッとさせると、『ももいろメルロー』特有の微発泡を感じて、初夏のブランチにもぴったりな味わいになると思いますよ。
それにしても、酸味と、ほんのりとした苦みがあって、余韻が長いですね。色からすると爽やかな印象なんですが、しっかりとした後味があります。
はい。爽やかさと苦みが波打つようにというか、ウェーブのように交互に余韻がくる感じです。香りがフィードバックしてきます。これは夢のようなうっとりワインですね。
それに、アルコール感もあるし、ボリューム感もあるし、変な甘さもないし。これなら男性にも十分飲みごたえがあるんじゃないでしょうか。いままでよくわからなかったけど、「ロゼってこういうことなんだ」っていう輪郭みたいなものが見えた気がします。
どちらかというと穏やかで、ものすごく強いインパクトはないんだけれど、白ワインの持つ酸だけでもなく、爽やかなふくよかさがあるというか、豊かさがあるけど、スッとする。ああ、赤でも白でもなかったなという感じです。みなさんにも、この味わいをぜひ体験して欲しい!
大変よく表現できていますね。反対に言えば、赤でもあり、白でもある。だから、料理も肉も魚もどちらにも合わせられるワインだと思いますよ。
たとえば、白身の魚にちょっとフルーツソースをかけてみるのもおいしそうですね。
お家の家庭料理だと、どうですか?
家でやるなら、角煮とか、コロッケとか、しっかりした味付けのものでも、揚げ物でもいけると思いますよ。
お刺身や海藻が入ったサラダにも合いそう。色だけで言うと、モチ豚のローストとか、スッキリとした脂の料理と合いそうだなと思います。
おもちのピザとか、歯触りのいい、サクサクしたものも合いますね。
じゃあ、クラッカーにチーズ、でもいいですね。テーブルに映えるピンクだから、パプリカとか緑黄色野菜とか、きれいな色の料理を一緒に置きたくなりますね。
たしかにそうですね。
ホームパーティにもぴったりだと思います。他にも何本かロゼをラインナップして、全部ロゼでいくというのもありかも?! 酸味もあるし、苦みもあるし、料理も何でも、しかもデザートにも合うし! スタートからエンドまでロゼでつないでいく「ロゼ・パーティ」もいいかもしれませんね(笑)。
では、最後に『カッシェロ・デル・ディアブロ』をテイスティングしてみましょう。これはシラーズ100%ですが、南の方で穫れたブドウなので、色が鮮やかでかなり濃い。赤みがかったロゼですね。
ボトルを見なければ、赤ワインと言われても違和感がないほどのローズ色ですね。
さて、粘性はどうでしょう?
けっこうありますね。
ということは、アルコール分や甘さが強いのかなと予測できますね。では、香りをかいでみましょう。
これは、先ほどの『ももいろメルロー』の反対で、先に酸味の香りが来て、それから甘みがフワッと来ますね。一口目から深みのある味わいを楽しめそうな期待感があります。
では、飲んでみましょう。・・・ほぉ、かなりドライですね。
本当に。後味がドライです。でも、口当たりはまろやかですね。
口当たりはいいんだけど、アフターがすごくドライでしっかりしてますね。そして、赤ワイン特有のタンニンというか、飲んだ後の心地いい渋みの広がりを感じます。
料理に合わせるとしたら、どんな料理が合うと思いますか?
比較的味つけのしっかりした料理でしょうか。
僕は、こってりした中華料理にもいけると思いますね。酢豚とか、餃子とか。餃子も、焼き餃子・水餃子、どっちもいけそうですね。
わ~、どっちもおいしそう♪
もしかしたら、カニみそなんかも合いませんか? カニみそしゅうまいとか。あとはトマト系のお料理。
トマト系は絶対合いますね。トマトのパスタでも、トマトの煮込み料理でもいいですね。ワイン自体の後味がスッキリとしているから、しっかりした味付けの料理を受け止めてくれる。いや~、これはベストマリアージュだね、きっと。
とにかく今日テイスティングした3種類のロゼすべてに共通して言えるのは、香りがすごくよくて、キレがあって、抑えられているけれど適度な渋みもあって、なおかつ甘くないということ。豊かな果実の香りがしているのに、すごくドライに仕上がっている。だから、飲みやすくて料理を邪魔しない。いいとこづくめのワインだということです。
洗練されたおしゃれな雰囲気もありますし、ね(笑)。
贈り物にしても、たとえば、1輪のお花とロゼワインとピンク色のお菓子をちょこっとつけるだけでも、立派なギフトになりそう。 女性同士のプレゼントにもいいし、ホワイトデーのお返しにもぴったりだと思います。
今回は、ロゼワインの意外な一面、そして奥深い世界を知ることができて、とても楽しかったです。この春は、ロゼワインが大活躍しそうな予感(笑)。先生、どうもありがとうございました!


講師 舟木 茂
(ふなき しげる)
メルシャン(株) ワイン営業本部 企画部 エデュケーショングループ長

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