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ワイン専門用語集 - 醸造

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あ

アサンブラージュ
(醸造)
基本的に同一産地の複数のワインをブレンドする作業のこと。ボルドーやローヌのように複数のブドウ品種をブレンドしてワインを造る場合において極めて重要な工程であり、ワインの味わいを決定する大きな要素のひとつとなる。また、シャンパーニュの製造においては、品種や畑、ヴィンテージの違う数多くのロットをブレンドすることがあり、特に重要な工程である。
亜硫酸
(醸造)
ワインの酸化防止剤として使用される物質の代表的なものが、この亜硫酸。亜硫酸には酸化を防止する働きの他、微生物の活動および繁殖の抑制、清澄(ワインが澄んで透明度を増すこと)の促進などの効果も期待できます。亜硫酸にとても敏感な人もごくまれに存在しますが、通常添加されている量では人体に何ら影響を及ぼさないとされています。
アルコール発酵
(醸造)
収穫したブドウをそのままほったらかしとけばワインができる、というのは、極論ですが、本当のことです。実は酵母はブドウの皮にたくさん付いていて、ブドウの皮にちょっとした亀裂でも入ればたちまちそこから糖を食べ、発酵を開始します。最後は、自分の出したアルコールに溺れて死んしまいますが。
アントシアニン
(醸造)
植物中に広く存在する色素で、ポリフェノールの一種。特に花や果実などに含まれ、赤色および青色に発色する。ブドウの場合、果実が熟し色付く過程で果実中の糖度の上昇とともに急速に合成され、赤い色素として果皮に蓄積する。なお、一部の品種は果肉にも蓄積する。ワイン中の含有量は品種、産地、ワインのタイプなどによって異なり、色が濃いものほど含有量が多いとされる。
エルバージュ
(醸造)
ワインを熟成させること。アルコール発酵後(赤ワインはマロラクティック発酵後)から瓶詰め前までの期間を熟成期間とし、木樽あるいはステンレスタンク又はセメントタンク等にワインを貯蔵しておくことを指します。この間、亜硫酸量の調整や一定の温度管理を必要とし、場合に応じてオリ引き等を行います。

か

カテキン
(醸造)
植物中に存在する苦味や収れん性のあるポリフェノールの一種で、特に茶に含有量が多い成分として知られる。ブドウの種子、果皮、、果梗(茎)にも多く存在し、ワインの苦味の原因ともなる。また、樽の木材にも含まれており、樽熟成を行うことでワイン中のカテキン含有量が増加する。カテキンが重合し分子が大きくなったものが、タンニンである。
木桶
(醸造)
発酵用あるいは貯蔵用の木製容器で、ステンレスタンクやセメントタンクが出現する以前はこの木桶でワインを造るのが一般的でした。20世紀後半に一時減少しましたが、2000年前後から再び木桶でのワイン造りが見直されるようになりました。主に、フレンチオークなどの樫や楢などの木材で造られることが多く、小樽で発酵・熟成させた場合と同様の効果が期待できます。すなわち、木材組織を通じたワインの穏やかな酸化、樽材から抽出される香りや渋みの付加などが特徴的で、独特の個性が生まれます。保温性に優れていますが、常時清潔に保つのが難しい。
キュヴェ
(醸造)
多くのワイナリーでは、スタンダードの製品があった上で特別醸造にあたる「キュヴェ○○」があります。一味違うロット、という位置づけのことが多く、スタンダードとはちょっと違う造り方をしていたり、ブレンドが違っていたり、熟成方法や期間が違っていたりします。その分、値段が少々高めになることもあります。ちなみに、ちょっと音節を伸ばして「久兵衛」と発音すると、さらに値段が高くなる傾向にあります。
小樽
(醸造)
裕次郎ファンなら「おたる」と読みたいところですが、この場合は「こだる」と読みます。地方によって名称は多様ですが、フランスでの一般名称は「フュ(fut)」といいます。ワインのラベルに「エルヴェ・アン・フュ」と書いてあったら樽熟しているという意味。オーク材が多く使われていますが、まれにアカシア材も存在します。ちなみに、ブルゴーニュでうっかり「バリック」と言うとちょっとイヤな顔をされますのでご注意を。
コラージュ
(醸造)
ワインの濁りを取り除き透明度を上げる作業のことで「清澄」ともいう。濁りの原因となるワイン中の過剰な成分(熱不安定タンパク、ポリフェノール類など)をオリ下げ剤によって沈殿させ、ワインを清澄し安定化を図る。オリ下げ剤としては、卵白、ゼラチン、カゼイン(乳タンパク)、ベントナイト(土の一種)などが使用される。この作業の後に、さらに上澄みをろ過して沈殿物を取り除くこともある。
コルク(栓)
(醸造)
コルクがワインの栓として普及したのは19世紀以降。それまでは、液面に油を浮かべてワインの劣化を防いだりしていたこともありました。コルク栓はコルク樫の樹皮から作られ、ポルトガル産が質・量ともに優れていると言われています。樹齢20~25年の樹皮をはいだ後、2回目以降9年ごとに20回ほど収穫が可能。最近は、コルクの材料不足とコルク臭防止の点から合成素材の栓も増えています。

さ

酸化防止剤
(醸造)
実はワインはとても酸化しやすいもの。ワインは酸化すると本来の風味を損なってしまうので、その酸化を防止するために添加されるのが酸化防止剤です。実際に使用が認められているものには、亜硫酸(亜硫酸塩)やビタミンCなどがあります。
シャプタリザシオン
(醸造)
天候に恵まれなかった年はブドウの糖度が不足して十分なアルコールが得られないので、それを防ぐために糖を添加することがある。これを主唱したシャプタルという人物の名にちなんでシャプタリザシオン(補糖)という。シャプタリザシオンは、比較的寒冷なワイン産地であるドイツ、フランス、アメリカ、日本などでは許可されているが、比較的温暖なオーストラリア、イタリア、南アフリカなどでは禁止されている。ちなみに、添加する糖は砂糖きび由来のショ糖のみと決められており、その他の糖の添加は認められていない。
シャルマー方式
(醸造)
スパークリングワインの製造方法のひとつ。ワインの入っている密閉タンクに糖と酵母を加えて発酵させ、酵母の働きによって生成した炭酸ガスをワインの中に溶解し閉じ込める製法。密閉タンク方式(Methode Cuve Close)ともいわれ、均一な製品を大量に製造することが可能。
シュール・リー製法
(醸造)
「シュール」(=上に)「リー」(=オリ)というわけで、ワインがオリの上にある状態。すなわち、しばらくオリと一緒にワインを熟成させること。オリには細かいブドウのかすの他、酵母や微生物の死骸が含まれており、これらから溶出するアミノ酸や脂肪酸がワインに滑らかさや複雑な味わいを与えます。
酒石酸
(醸造)
酒石酸はワイン中の酸味の決め手となる成分です。酒石酸は若いブドウの果実中にたくさんありますが、熟してゆくにつれて減っていきます。ワイン造りの過程で酒石酸の量は大きく変化することはあまりありませんが、瓶詰め後にビンの中で酒石酸とカリウムが結合して結晶を作ることがあります。これが、キラキラしていてとてもきれい。おいしそう、と思ってうっかり口に入れると、ザラザラしていて美味しくない。うわー、やめときゃよかった、と思う瞬間です。ちなみに酒石酸は、医薬、化粧品、メッキ、写真薬などにも使われています。また、戦時中は無
スキンコンタクト
(醸造)
ブドウの皮にはたくさんの香りの成分が含まれています。しかし、ただブドウを搾っただけでは、その香りの一部しか抽出されません。そこで、液体つまり果汁に皮を漬け込むことで、香りの成分をたっぷりと抽出させるのです。でも、度を過ぎてはいけません。あんまりツケ込むと嫌われます。
スクリューキャップ
(醸造)
天然コルクはコルク臭のリスクがあることから、2000年にオーストラリアのワイナリーがスクリューキャップを導入しました。そして、現在はニュージーランドの多くのワインがスクリューキャップに変わり、スペインやフランスでも増えてきている様子。資源のリサイクルの視点からもスクリューキャップは注目されており、今後ますます増えると見られています。
ステンレスタンク
(醸造)
ワインの発酵や貯蔵用に使われるステンレス製のタンク。1960年代より使用され、1980年代以降主流となりました。ステンレスの特性上、熱伝導率が高く、発酵中の冷却や加温が容易であることや、耐酸性が強く(ワインは酸が強い)腐食しにくいので、長期にわたって使用が出来るという長所があります。また、洗浄も容易で清潔に維持することができるため、ワイン造りにおける衛生管理の面でアドバンテージがあります。さらに、貯蔵中に樽香をつけたくない場合はステンレスタンクでワインを貯蔵したりします。
セメントタンク
(醸造)
ワインの発酵および貯蔵のためのセメント製タンク。セメントタンクは、ワイナリーを建築する際に埋め込み式で設置するため、畑の大きさや品種ごとの収穫量にあわせてタンクの容量を決められるという利点があります。また、多孔質の素材のため保温性に優れ、隣り合うタンクが連鎖的に加温されることによってアルコール発酵やマロラクティック発酵が起こりやすくなります。一方、温度が上がりすぎた場合は冷却するのが難しいという理由から、セメントタンクは一時下火になりましたが、現在再び見直されてきています。

た

樽材
(醸造)
ひとくちに「樫」といっても、欧州産と北米産では性質が結構違います。例えば、木の硬さや香り、タンニンの質も異なるので、数種類の産地の樽を組み合わせて複雑な味わいを追求する生産者もいます。一般的に、欧州産はナッツやカフェ(オレ)、トーストの香りが多く感じられますが、北米産はココナッツやバニラの香りが強く出ます。
炭酸ガス封入方式
(醸造)
スパークリングワインの製造方法のひとつで、ワインに炭酸ガスを直接吹き込む製法。二酸化炭素は低温下で液体に溶解しやすくなるので、ワインを冷却しながら炭酸ガスを吹き込み溶解させる。トラディショナル方式やシャルマー方式のようにワインを二次発酵させる製法ではないので、比べるとやや味わいがシンプルであるが、均一な製品を安価に大量生産できるのが特徴。
タンニン
(醸造)
抗酸化物質として注目された成分「ポリフェノール」の一種で、ブドウの種のほか、お茶や柿にも含まれています。ワインの渋みはほとんどがブドウの種子に由来するものですが、樽熟成の過程で樽の木材から抽出されるタンニンも渋みに寄与します。また、赤ワインの色の成分であるアントシアニンと結合して色を安定させるという働きもあります。
トラディショナル方式
(醸造)
ビン内で二次発酵を行う発泡性ワインの伝統的製法。ワインに砂糖と酵母を添加後、王冠で栓をしてビン内で発酵させ、酵母の働きによって生成する炭酸ガスをワインに溶解させ閉じ込める方法。かつては、シャンパーニュ方式とも呼ばれたが、現在この表示はシャンパーニュにしか許されなくなった。

な

ノン・コラージュ
(醸造)
コラージュ(オリ下げ、清澄)を行わないこと。コラージュを行ったワインに比べ、透明度はやや低くにごりやオリが生じるリスクはあるものの、香りや味の豊かさや複雑性を保持することができる。というのも、コラージュを行うと、ワインの濁りの原因となる過剰な成分を除去することができるが、このとき香味成分も必要以上に取り去ってしまうからである。近年はノン・コラージュを選択する生産者も増えている。
ノン・フィルトラシオン
(醸造)
濾過しない、つまりいわゆる「無濾過」のこと。濾過によりワインの香味成分が過度に除去されるリスクを避けるため、あえて濾過をしない生産者も存在する。濾過したワインに比べ、透明度が高くない場合もあり、またにごりが生じることもある。

は

ビタミンC
(醸造)
「ビタミンC入り」と言っても、ワインの場合は栄養補給や美白の目的ではありません。ビタミンCは抗酸化物質として働き、結果的にワインの酸化を防ぐ役割を担います。ただし、ビタミンC自身が酸化されると、逆にワインの酸化を促してしまうため、亜硫酸と併用されることが一般的です。ちなみに、添加量が多すぎると香味に影響が出るそうで・・・ってレモン味のワインかあ。
フィルトラージュ
(醸造)
フィルターを通す、つまり濾過作業のこと。ワイン中に浮遊、あるいは沈殿する固形物や、残存する微生物などを除去するために行われる。その方法はワインの種類によって異なり、珪藻土を使用するものや厚紙状のパッドろ紙を使用するものなどタイプは様々。ただし、過剰な濾過によりワインの香味成分を除去してしまう恐れがあるので、注意が必要である。
ブショネ
(醸造)
フランス語でコルクのことを「ブション(Bouchon)」といい、「ブショネ」はコルク臭のことを指します。コルク臭の原因は、コルク栓の製造工程等で出来た原因物質がワインに移るためとされており、ごく微量でも異臭を発します。その臭いを例えるなら、カビや濡れたダンボールの臭い。場合によっては土やキノコのように感じることもあります。香味が少々不快になるだけで、健康への実害はありません。ブショネに当たる確率は宝くじよりも高く、約7%の頻度で発生すると言われていますが、今のところ完全に防止する方法はないようです。
補酸
(醸造)
果汁やワインの酸度を上げるために酸を添加すること。適正な補酸はフレッシュさとフルーティーさを増加させ、発色を美しくする働きがある。クエン酸の添加も可能だが、酸度を上げる効果が薄いため、一般的には酒石酸が用いられる。寒冷なワイン産地では補酸が認められていない。
ポリフェノール
(醸造)
今やワイン以外の食品でもすっかりお馴染みとなったポリフェノール。お茶に含まれる渋み成分「カテキン」や、ブルーベリーに含まれる色素「アントシアニン」もこの仲間で、抗酸化性物質として健康に何らかの効果があるとされています。しかし、やっぱり「赤ワインはポリフェノールが多い」というイメージは依然強し。あからさまに赤くて渋いですからね。とはいえ、できるだけ多くのポリフェノールを摂取しようとするあまり、飲みすぎてはいけません。アルコールによるダメージは案外馬鹿になりませんので。

ま

マセラシオン
(醸造)
マセラシオン、とは漬け込むこと。ブドウの皮や種には渋みの元となるタンニンや、色素、香気成分など多くの物質が含まれています。発酵させる際に皮や種も一緒に入った状態にしておくと、徐々にそれらの成分がワインに抽出されていきます。また、アルコール度数が高くなるほど抽出されやすくなるので、どこでマセラシオンを切り上げるかは造り手の腕前にかかっています。欲張りや優柔不断は命取りです。
マセラシオン・カルボニック
(醸造)
赤ワイン醸造法の一つで、特にボージョレ・ヌーヴォーに特徴的な工程。ブドウの実は炭酸ガスが充満している密閉タンクの中では、酵母が関与しない「細胞内発酵」が起こり、糖とリンゴ酸を分解し少量のエタノール(アルコール)や様々なアロマ化合物などを生成する。その結果、バナナやキャンディーのような香りを持つ、フルーティーでライトボディのワインができる。この工程はほとんどの場合、赤ワイン、特にガメイ品種に対して適用される。
マロラクティック発酵
(醸造)
この発酵を経ると酸味が和らぎまろやかな味わいになるので、俗称「まろやかティック発酵」とも言われます。アルコール発酵が終わり酵母が死滅すると、さて乳酸菌の出番です。実は酵母は乳酸菌に比べて体が大きいので、これらの権力下では乳酸菌はどうにも太刀打ちできない。幸い乳酸菌はアルコールに強いので、酵母が溺死してしまった後は、もう彼らの天下です。